前回の記事では、インフルエンザの予防策などに
ついて紹介しましたね。
このインフルエンザには、季節性と新型がありますが、
身体の抵抗力があまりない乳幼児など、10歳未満の
子供の感染が多いようですね。
また、感染してしまった場合、重症化しやすく、
このようなお子様がいるお母さん方には、
大変心配のことと思います。
では、インフルエンザにかかってしまった場合には、
どのような症状がでるのでしょうか?
インフルエンザの症状は、風邪とよく似ているので、
今でも風邪と同じだと思う方もいらっしゃるようです。
そこで、今日はインフルエンザにかかると子供は、
どのような症状がでるのか?
また、インフルエンザと風邪との症状の違い
などについて詳しく紹介します。
インフルエンザと風邪との症状の違い
まず、「インフルエンザ」と「風邪」の違いですが、
簡単に申しますと、風邪の主な症状は、
発熱や咳、鼻水、のどの痛みなどで、
全身症状はあまりありません。
これに対し、インフルエンザの症状は、
38℃以上の高熱や関節痛、筋肉痛などの
全身症状が、急激に現れることが特徴です。
また、風邪はゆっくりと症状が進むのに対し、
インフルエンザは、症状が急激に進んでいきます。
あと、いきなり38℃~40℃の高熱がでることも、
インフルエンザの特徴です。
しかし、高熱が特徴のインフルエンザですが、
上がらない場合もあります。
また、インフルエンザは一般的に風邪よりもつらく、
重いのですが、症状はどれくらい続くのでしょうか?
インフルエンザの潜伏期間はおよそ1日~3日で、
その後に急な発熱、倦怠感や関節痛などの症状が
3日~5日ほど続いた後、治癒に向かいます。
インフルエンザと風邪との違い
インフルエンザ | 風邪 | |
---|---|---|
発症時期 | 冬に流行 | 年中 |
初期症状 | 全身にでる | 喉や鼻 |
主症状 | 関節痛、筋肉痛、頭痛 全身の倦怠感 | 喉の痛み、鼻水 鼻づまり、くしゃみ |
症状の進行 | 急激に進行 | ゆっくり進行 |
発熱 | 38℃~40℃の高熱 | 37℃~38℃の微熱 |
寒気 | 強い | 軽い |
鼻水、鼻づまり | 数日後からでる | 引きはじめからでる |
合併症 | 小児ではひきつけ、 脱水症、急性脳症など | 少ない |
子供の場合はここに注意!
高熱が出た場合、普通は解熱剤の使用を
考えますよね。
しかし、子供のインフルエンザで解熱剤を
むやみに用いると、「インフルエンザ脳症」を
引き起こす可能性があるから注意が必要です。
インフルエンザ脳症は、脳に後遺症が残ったり、
死亡率は約10%程度もあります。
だから、子供に高熱が出た場合は、インフルエンザを疑い、
解熱剤を使用するなどの、誤った自己判断は
危険なのでやめましょう。
必ず、医療機関へ行き医師の指示に従うことが重要です。
子供の体調に変化があった時は、症状の経過(熱など)の
内容を時間とともに「メモ」に残しておくといいですよ。
また、子供が飲んだ薬があれば、その内容と時間や量を
メモしておき、受診した時に、渡すことで医師も
判断がしやすくなります。
子供のインフルエンザ 注意すべき怖い合併症
子供がインフルエンザにかかると、怖い合併症に
かかる可能性があることをご存知でしょうか?
合併症はインフルエンザの症状が重症化した時に
かかる可能性があるのですが、子供のほうが
大人よりもかかる可能性は高いのです。
毎年、数百人の子供が発症し、そのうちの
10%~30%が死亡し、約20%の確立で後遺症が
でているそうです。
子供がかかりやすい合併症には、
どのようなものがあるのでしょうか?
■危険度の高いインフルエンザの合併症
中耳炎
熱性けいれん
肺炎
気管支炎
では、順に合併症の特徴を見ていきましょう。
●インフルエンザ脳炎・脳症
6歳以下の幼児に多く発症し、脳に炎症を
起こし、ぐったりしたり、意識障害、
痙攣(けいれん)などの症状が出ます。
意識障害やけいれんが10分以上続いた場合には、
すぐに医師の診察を受けましょう。
●中耳炎
ウィルスが、中耳に侵入して炎症を起こし、
中耳に膿(うみ)がたまると耳がひどく痛みます。
機嫌が悪く、泣いてばかりいる場合やしきりに
耳を触る場合は、急性中耳炎を疑いましょう。
●熱性けいれん
熱が上がった時に、手足が突っ張って、全身に
けいれんが起き意識がなくなります。
時には、唇が紫になったり、白目をむいたりすることも
あるようです。
通常は、数分程度で治まりますが、10分以上続く場合や、
何回も繰り返したり、意識が戻らない時は、すぐに
医師の診断を受けて下さい。
●肺炎
高熱が何日か続いて、ひどい咳が出て、
いつもより荒い呼吸で、息苦しそうにします。
赤ちゃんは、症状の進行が早いために、咳が続いて
苦しそうな場合は、早めに医師の診断を受けましょう。
●気管支炎
熱が続いて、「コンコン」という軽い咳から、
「ゴホンゴホン」という、たんが絡んだ咳になったら、
気管支炎を疑いましょう。
(ひどい場合は、肺炎のケースもあります。)
気管支炎は、インフルエンザの熱が出た2~3日後に
症状が出るために、咳がひどくなれば再受診しましょう。
最後に
私はインフルエンザの合併症について、
今まで全然知らなかったのですが、
調べてみて本当に怖いと思いました。
子供の中でも、特に赤ちゃんは抵抗力が弱いので、
インフルエンザにかかると重症化しやすく、
命にかかわる合併症を起こしやすいです。
また、赤ちゃんは症状の進行が早く、急変しやすいので
合併症が少しでも疑われたら、休日や夜間であっても、
早めに医師の診断を受けましょう。
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