「間違った感染症対策してませんか?」
春の陽気も落ち着き、夏に向かってジメジメと
寒暖差の激しい梅雨がやってきました。
こんな頃、子供を保育園に通わせ始めると
途端に増え始める感染症。
「なにそれ、聞いたことない!」なんて
マイナーな名前も多く見るようになります。
そこで今日は、こういった感染症の基本の基本。
細菌とウイルスの違いを徹底的に
比較して行きたいと思います。
手洗い、うがい…だけじゃ事欠く予防法についても
お話していきますね。
目次
意外と知らない人が多いその違いを解説
まずここでは、細菌、ウイルスの違いについて
お話ししていきたいと思います。
細菌
細胞壁を持つれっきとした単細胞の生物。
自分でぐんぐんコピー出来る自己複製能力を持ちます。
糖などある程度の栄養と水分、適切な環境さえ
整っていれば自生が可能なので、
死んだ生き物などにも生息が可能です。
そのため、豆腐や納豆、味噌、醤油、チーズ、酒類と
いった発酵食品の食品加工には人体に無害の菌が
使われます。
きのこも「菌活!」というだけあって
立派な菌糸から作られた食べ物ですね。
こちらは真核生物と呼ばれたり、真菌(=カビ)といい、
病気の原因になる細菌とは細胞の形や大きさも
異なります。
ちなみに、足に出来る水虫も白癬菌と呼ばれる
菌の仲間で感染します。
病気の原因になる細菌類は
通常約1/1000mm=1μm(マイクロメートル)の大きさで
光学顕微鏡で確認出来ます。
急速的にではなく、慢性的にジワジワ広がるのが特徴。
ある程度抗生物質による対策が可能です。
ウイルス
タンパク質の外殻に守られ、DNA、RNAと呼ばれる
遺伝子を持った単純構造の微生物。
細菌の中に生きるので、細菌よりさらに
小さく単位は1/1000μm=1nm(ナノメートル)。
電子顕微鏡でやっと確認できる大きさです。
細菌とは違い自己複製能力は持たないものの、
宿主にさえ寄生すれば増殖が可能です。
一度感染者が出ると一気に広がるのが特徴。
抗生物質も効かないのがほとんどで
対策療法をとるしかできません。
細菌とウイルスそれぞれの代表的な病気とは?
一般的にいわれる風邪や食中毒を細かく分類すると、
これらはいずれも細菌やウイルスによって
引き起こされるものとして分類できます。
代表的なものとしては、
・敗血症 ・ペスト ・細菌性赤痢 ・コレラ
・腸チフス ・パラチフス ・ジフテリア感染症
・溶血性連鎖球菌 ・炭疽 ・破傷風 ・百日ぜき
・梅毒 ・ブルセラ症 ・レジオネラ症 ・結核
・髄膜炎(細菌性あるいは髄膜菌炎性) ・野兎病
・緑膿菌感染症 ・バイコマイシン耐性球菌
・ペニシリン耐性肺炎球菌 ・鼠狡症
・真菌症(表在性あるいは深在性) ・淋菌
人や動物を媒体にするだけあり、
その種類は実に豊富な印象があります。
・コックサッキーウイルス(ヘルパンギーナ)
・狂犬病 ・ムンプスウイルス(おたふく風邪)
・水痘帯状疱疹ウイルス(水ぼうそう)
・ウイルス性胃腸炎(ノロ、ロタなど)
・ヒトメタニューモウイルス ・HIV感染症(エイズ)
・アデノウイルス ・RSウイルス ・日本脳炎
いずれも接触、飛沫(くしゃみなど)、空気、経口を
通して感染。
ウイルス感染の方が名前的に知ってるものが
多い気がしますね。
とりあえず手洗い、うがいは基本として、
次はそのほかに出来るそれぞれの
感染予防についてお話します。
細菌による食中毒感染予防
細菌は先述したように動物などから感染しやすいもの。
そこで特に注意したいのが梅雨から夏場にかけての
ジメジメ、ムシムシとした季節に起きる
生ものの扱いです。
細菌は触れたものにくっつくのが得意ですから、
夏場の生ものは出来るだけ避け加熱。
食材ごとに調理器具を変えたり洗い、50度以上の
熱湯で消毒。
つけおき洗いは避けましょう。
生ものを入れたタッパーやジップロックは
液漏れを防いで冷蔵、または冷凍庫に入れます。
面倒でなければキッチンペーパーで水分を
拭き取るのも大切ですね。
また、生ものでなくても怖いのが2日目のカレー、
煮込み料理に繁殖するウェルシュ菌。
こちらは加熱に強いので、
できれば1度で食べきれる量を作るか、
作った鍋などをそのまま放置しないよう心掛けます。
特に傷みやすいジャガイモなどは注意が必要。
出来ればなくても作れるキーマカレーや
ドライカレーにするのもいいでしょう。
もちろん調理前後はしっかり手洗いやアルコール消毒。
少しでも体調不良がある場合には避けるのが無難です。
パンデミックを阻止せよ!ウイルス感染予防
ウイルスの怖いところはなんと言っても
大規模な感染拡大です。
冬場のインフルエンザやノロウイルスもそうですが、
近頃は夏場もRSウイルスやアデノウイルスが
怖くなってきています。
ウイルスの場合は予防接種をする事も出来ますが、
反面とても小さいゆえにマスクで
避けきれないといった特徴があります。
手洗い、うがい、マスクは予防3原則と
いった風潮がありますが、
これだけではまだまだ万全とはいえません。
感染の拡大は環境的にも身体的にも予防が必要。
出来れば街中を避けたり感染者を隔離する事も大切です。
しかし、小さなお子さんや高齢者を看ている場合には
そうもいかないですね。
その場合は衣服やタオル、食器といったものを別に洗い、
消毒するだけでもだいぶ違います。
特に下痢や嘔吐は感染源がわからないうち注意を
しっかりとし、使い捨ての手袋やペーパーを使用します。
また、共有部分はなかなかお掃除するのが困難。
ジョイントマットなど最悪捨てられるシートに
するのも一つの手。
余談ですが嘔吐が心配な際、我が家では
ペットシーツを敷くという手を取りました。
これでだいぶ共有部分の被害が防げましたよ。
最後に
「今年はどうなるかなー」
年々風邪や胃腸炎が見られるようになるのですが、
そうともなると怖いのが毎年のプールや
運動会といった年間行事。
子供を持つ身としては感染症にかからないかと
ヒヤヒヤします。
思えば去年の暮れから今春くらいが胃腸炎に
流行りまくりな我が家でした。
いくら年齢が高くなってきたとはいえ、
高くなった方が突然の発症に驚くものです。
皆さんも「我が家は大丈夫ー」なんて高を括らず、
ぜひぜひ予防接種をして万事に備えて下さいね。
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